マンマのお部屋の『食育支援~その2~』
先回に引き続き、マンマのお部屋の『食育支援』について
今回は『食物アレルギー』についての考え方と取組方を
ご紹介します。
近年食物アレルギーについて話題となることが多いですが、
お悩みの育児ママさんはたくさんいらっしゃいます。
一般的に我が国における有病率は乳児期で約10%、3歳児で約5%とする先行研究(※)が
発表されています。
基本的には「除去食(アレルゲンを取り除いた食事)」をとり、生活全般の見守りの中で
状況をみるという対応が最善策です。
重い場合には「アナフィラキシー」という生命に危機を与える反応を起こすことがあり
食物アレルギーをもつお子さんのママのみなさんにとっては
その対応に日々取り組まれているという現実があります。
保育園等での集団生活の際には、ついつい他のお友達と楽しくじゃれあいながら食する際に
間違ってアレルゲンを摂取する可能性があるため、時に別室で食事をすることもあります。
「生命への対応」という点においては適切な対応といえます。
これらを踏まえ、『小規模保育所マンマのお部屋』では、
『アレルギーのある子も、そうでない子も、みんなで一緒に楽しく食べられないか?』
という視点で準備を進めてきました。
マンマのお部屋では、北陸食育フードカレッジ管理栄養士学科の医師・管理栄養士等と協力し
「7大アレルゲン不使用で、栄養価にとんだ食事・おやつの提供」をモットーとすることと
なりました。
アレルゲンのあるお子さんは、外食や中食(お惣菜等)にも制限があり、日ごろの食生活は
本当に大変です。日々の食育を行う育児ママのご苦労も大きいです。
地域の食文化、地域の食材等を組み合わせ、アレルゲン不使用の食事とおやつで子ども達が
楽しく食べられる環境設定に努めていきます。
何より、様々な食の機会を提供することを大切にしたいと考えました。
当サイトでも、日々の食育内容などを開園後都度お知らせしたいと考えております。
※参考文献
・海老澤元宏・杉崎千鶴子・池田有希子他(2004)「乳児期食物アレルギーの有病率に関する疫学調査」
『相模原コホート研究』アレルギー53,pp844
・杉崎千鶴子・池田有希子・田知本寛他(2005)「3才児アレルギー性疾患の有病率調査」
『相模原コホート研究』アレルギー54,pp1085